お知らせ

3.30(Fri) 外国人雇用協議会 in 永田町

3月30日(金)に一般社団法人外国人雇用協議会が主催するシンポジウムに行ってきました。

永田町駅直結のビジョンセンター永田町6Fのホールには、約150名近く収容できるのですが、シンポジウムがスタートする前にほぼ満席状態。参加されていたのは、企業の人事担当者や人材サービス業の方などが大半でしたが中には、ファッション・アパレル業界の人事の方の姿もありました。

ここ数年で、旅行目的だけでなく、日本で生活をする外国人の方の数が急増している中、日本においてはまだまだ外国人雇用に関して多くのハードルがあるのが現状で今回のセミナーでは大きく2つの問題をあげながらパネルディスカッションが行われました。

登壇者は元経済企画庁長官の堺屋太一さんや、「WIRED CAFÉ」をはじめとする地域に合わせたカフェづくりを目指すカフェカンパニーの楠本修二郎さんなどバラエティ豊かな顔ぶれでした。

 

  • 1) システム面 (現状、就労ビザ取得が高いハードルとなっている)
  • 2) 日本の企業や一緒に働く社員の受け入れ態勢がまだまだ万全ではない(根強く残る外国人への差別意識)

 

日本の企業側の多くは、外国から来る方の「語学力」を心配されるケースが多いが、JLPT(日本語能力試験)というものがあり、認定の目安(レベル)もN1~5といくつかの段階で分かれていますので、そういった試験も1つの指標として採用を行えば、語学力の面でギャップを感じることはほとんどないとのことでした。

また、新卒3年目までの離職率は、外国人よりも日本人のほうが高いという結果もあり、今後採用の仕方次第では、会社の発展に大きく貢献してくれる可能性を秘めていると言えるのではないでしょうか。

ただ、本気で会社の屋台骨を支えてもらうような人材を採用し、育成していくためには、「外国人」という特別扱いをせず、すべての社員とフラットな評価制度のもと、グローバルスタンダードである、明確な評価制度を導入していく必要があります。日本企業に色濃く残る人情査定が外国の人が日本企業に根付かない原因になっています。外国の方を採用する前に、まずグローバルスタンダードを理解し、それに応じて会社全体で対応できるかどうかを真剣に考える必要があると力説されていました。

シンポジウムの後半は、日本語能力試験の制作に携わられたサマンサタバサジャパンリミテッドの中岡さんから日本語能力試験についての解説をいただきました。

ファッション・アパレル業界にとっても、人材確保は即急に対応しなければならない問題ですが、単に労働者として、外国の方を受け入れていては、一過性のものに過ぎません。シンポジウムでも外国の方は日本人に比べてキャリアアップへの意識が強いので、雇用する場合は将来のキャリアも示しながら、教育・育成していく仕組みを会社全体で構築すべきという話が出ていましたので、ファッション・アパレル業界でもそういった環境を作り上げていくことが今後求められてくるのではないでしょうか?

当社も人材を扱う企業として、今後外国の方の人材紹介というのも積極的に行われていく世界が間近に迫っているという実情を知ることができて、とても良い経験ができました。